ぷよぷよ、クロックタワー、メタルマックス、夢幻戦士ヴァリス、テイルズ オブ ファンタジア。どれも今なお語られる名作ですが、それを生んだ会社はもうありません。今回の動画では、ずんだもんと四国めたんが、名作を多数出しながら倒産してしまったゲームメーカー5社を紹介しています。
1社ごとに、会社のあゆみ、代表作のプレイ画面、転落までの道のり、そして作品や人のその後までを追いかける構成です。めたんが「惜しい!」と言った回数を数える「惜しいカウンター」は、最後には9回に。思い出のメーカーがある人ほど、胸が熱くなる内容です。
この動画で紹介しているゲーム
コンパイル ぷよぷよ
機種:アーケード/メーカー:コンパイル/発売:1992年/ジャンル:落ち物パズル
同じ色のぷよを4つつなげると消え、上のぷよが落ちてまた消えると「連鎖」。連鎖するほど相手におじゃまぷよを送り込めるという、シンプルなのに奥深い落ち物パズルです。1991年に誕生し、翌年のアーケード版が対戦ゲームとして大ヒット。落ち物パズルで「対戦」を前に出したのが新しかったと紹介されています。
動画では1994年のアーケード版『ぷよぷよ通』の連鎖も見られ、おじゃまぷよを打ち消す「相殺」で対戦がさらに深くなりました。スーファミの『すーぱーぷよぷよ』は約170万本のヒットに。キャラクターはRPG『魔導物語』から来ていて、主人公のアルルももともとは魔導物語の主人公です。
ヒューマン クロックタワー
機種:スーパーファミコン/メーカー:ヒューマン/発売:1995年/ジャンル:ホラーアドベンチャー
孤児院で育った少女ジェニファーが、友達と一緒に大きなお屋敷に引き取られ、大きなハサミを持った殺人鬼シザーマンに追いかけられるホラーアドベンチャーです。動画のプレイ画面でも、シザーマンが迫ってくる場面の緊張感が伝わってきます。
ジェニファーは直接動かせず、カーソルで指示を出すとそこへ歩いていくしくみ。だから思うように逃げられず、よけいに怖いのです。のちに権利はサン電子へ移り、2024年には「リワインド」として今のゲーム機でも遊べるようになりました。
データイースト メタルマックス
機種:ファミコン/メーカー:データイースト/発売:1991年/ジャンル:RPG
キャッチコピーは「竜退治はもう飽きた!」。荒れはてた未来の世界で、人間だけでなく戦車に乗って戦えるRPGです。賞金首を倒してお金をもらう、西部劇のような雰囲気も魅力です。動画の録画は、まだ戦車を手に入れる前に生身で巨大なアリと戦う場面です。
空手道の「さあ牛だ!」やチェルノブの「我前に敵は無し」と並ぶ、データイーストらしいクセの強いキャッチコピーの代表格。メタルマックスはその後KADOKAWAを経て、今はCygamesが持っているそうです。
日本テレネット 夢幻戦士ヴァリス
機種:PCエンジン/メーカー:日本テレネット/発売:1992年/ジャンル:横スクロールアクション
ふつうの女子高生・麻生優子が「ヴァリスの戦士」に選ばれて戦うアクションゲームで、日本テレネット社内の開発チームが作ったヒット作です。主人公の優子にはファンクラブができるほどの人気があったそうです。動画で流れているのは、1992年に出たPCエンジン版で、ファミコンにも移植されています。
テレネットのゲームといえば、オープニングやステージの合間にきれいな絵を見せるビジュアルシーン。CD-ROMになると声やアニメーションまで入りました。今では「テレネットリバイバル」によって、ヴァリスも今のゲーム機で遊べるようになっています。
ウルフチーム テイルズ オブ ファンタジア
機種:スーパーファミコン/メーカー:ナムコ(開発:ウルフチーム)/発売:1995年/ジャンル:RPG
1995年にナムコから発売された、スーパーファミコンの大作RPGです。キャラクターの声や主題歌まで入り、戦いは横向きの画面でアクションのように動く「リニアモーションバトル」。今のテイルズシリーズにもつながるバトルです。動画の映像は1998年に出たプレイステーション版です。
ところがファンタジアのメインスタッフの一部は独立して、スターオーシャンシリーズで知られるトライエースを作りました。ウルフチームはその後もデスティニーやエターニアの開発にかかわりましたが、2003年にナムコと作った会社へ開発スタッフの大半が移り、その名前は終わりを迎えます。
コンパイル ― ぷよぷよの大ヒットと、急すぎた拡大
1982年に広島で生まれたコンパイルは、セガの下請けや移植の仕事から始まり、ザナックやアレスタといったシューティングで名を上げました。そしてぷよぷよの大ヒットで一気に大きくなり、ぷよまんの販売やオートバイレースへの参戦、幕張メッセに1万8000人を集めた大会、テーマパーク計画まで進めます。1997年3月期の売上は約69億円でした。
しかし本業ではぷよぷよ以外のヒットが出ず、出費はかさむばかり。ぷよぷよの権利をセガに渡して得た10億円も、大半は社員のボーナスで消えたといいます。1998年3月に約75億円の負債で和議を申請し、2004年に会社は消えてしまいました。それでもぷよぷよはセガで続き、魔導物語はコンパイルハートへ受けつがれています。
ヒューマン ― ファイプロと、世界初とも言われたゲームの学校
1983年に鈴木長四郎さんが7〜8人ほどで作ったヒューマンは、任天堂の『謎の村雨城』などの受託開発を経て、1989年に自社ブランドの第1弾『ファイヤープロレスリング』を出しました。1990年には、世界で初めてのゲームクリエイターの学校とも言われるヒューマンクリエイティブスクールを開き、卒業制作の『セプテントリオン』は製品として発売されています。
ところが1998年、アーケード事業から撤退した際に大きな赤字を出し、1999年11月に約37億円の負債で和議を申請。2000年1月に破産しました。ファイプロはスパイクへ、クロックタワーはサン電子へ受けつがれ、須田剛一さんのグラスホッパーや『地球防衛軍』のサンドロットなど、元スタッフの会社も活躍しています。
データイースト ― 「ヘンなゲームならまかせとけ!」
1976年にアーケードゲームの部品の下請けから始まったデータイーストは、バーガータイムや空手道、ファミコンのヘラクレスの栄光、探偵 神宮寺三郎など、個性的な作品を次々に生み出しました。広告のキャッチコピーは「ヘンなゲームならまかせとけ!」。しいたけやマイナスイオン発生装置など、ゲーム以外の仕事にも手を広げていきます。
1998年にアーケードから撤退し、1999年11月に約33億円の負債で和議を申請。立て直しをめざしましたが、2003年に自己破産しました。バーガータイムはジー・モード、ヘラクレスの栄光やチェルノブはパオン・ディーピー、神宮寺三郎はアークシステムワークスへと、作品はそれぞれ受けつがれています。
日本テレネット ― ビジュアルシーンで魅せた会社
1983年にパソコンゲームの会社として生まれた日本テレネットは、夢幻戦士ヴァリスのヒットや、PCエンジンCD-ROMのコズミック・ファンタジー、天使の詩などで、物語を見せることに早くから力を入れました。ハワイのワイキキに「コズミック・ファンタジー」という遊びの施設まで作ったこともあります。
しかし納期の短さなど開発現場は厳しく、腕ききのチームが次々に独立。2003年には家庭用ゲームから事実上手を引き、2007年10月に約10億円の負債で事業を停止しました。権利はいくつかの会社を経て今はエディアが持ち、「テレネットリバイバル」で名作の復刻が進んでいます。
ウルフチーム ― テイルズを生んだチーム
もとは日本テレネットの開発チームで、1987年にプログラマーの秋篠雅弘さんを社長に独立。パソコンのアークスや、メガドライブのグラナダ、エル・ヴィエントなどを送り出しました。ただ独立は長く続かず、1990年7月にテレネットの子会社となり、1991年1月には吸収されて社内チームに戻ります。
その後テイルズ オブ ファンタジアを手がけ、2003年にナムコと作った「ナムコ・テイルズスタジオ」へ開発スタッフの大半が移りました。動画の最後では5社の負債をくらべていますが、ウルフチームだけは倒産ではなく合流という終わり方でした。名前は消えても、テイルズは今も続いています。
まとめ
会社はなくなっても、作品は残りました。ぷよぷよはセガで今も続き、ファイプロやクロックタワーも新しい形で遊べます。データイーストの名作はほかの会社に受けつがれ、テレネットのゲームは復刻され、テイルズは今も新作が出ています。
動画では、各社の代表作を実際のプレイ画面で見ながら、栄光と転落の物語をたどれます。あなたの思い出のメーカーはどこでしたか? ぜひコメントで教えてください。
▶ プレイ動画は YouTube「ファミっ子プレイ動画 retro gamer」で毎日22時に公開中。チャンネル登録で新作をいち早くチェックできます。


