学ランに身を包んだ応援団の6人が、ケンカで街を守る――。1989年のクリスマスにアスミックから発売されたファミコン『名門!多古西応援団 硬派六人衆』は、所十三さんの人気マンガを原作にした、ちょっと珍しい「ケンカのシミュレーションRPG」です。
今回の動画では、ストーリーや6人の団員、タイマン勝負のしくみ、アイテム、17のエリアに待ち受ける敵とボスを紹介しながら、2017年に全クリアしたときの録画でエンディングまで進みます。負けた団員は救急車で運ばれて入院してしまうので、クリアまでに何回入院したかを数える「入院カウンター」も見どころです。
ゲームの基本情報
名門!多古西応援団 硬派六人衆
機種:ファミコン/メーカー:アスミック/発売:1989年/ジャンル:シミュレーションRPG
発売は1989年12月25日、定価は6,500円。マップの上で6人の団員を1人ずつ動かし、敵と重なると1対1のタイマン勝負が始まるシミュレーションRPGで、説明書では「熱血ケンカバトルシミュレーションゲーム」とうたわれています。
原作は月刊少年マガジンで1984年から1992年まで連載された、所十三さんのマンガ(単行本は全21巻、1987年には実写映画にもなりました)。所さんは、のちに『疾風伝説 特攻の拓』の作画も手がけた漫画家さんです。女ばかりの家で育った新入生の胡女くんが、女好きでお気楽な団長と、やるときはやる硬派な先輩たちに囲まれて成長していく、人情たっぷりのお話が描かれます。
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ストーリー
天下の名門・多古西応援団の熱血六人衆のもとに、県の応援団の幹部が集まる「県応援団連合総会」の招待状が届きます。さっそく会場の多古島へ向かった6人でしたが、あたりには人っ子ひとりいません。それは、団員のいない間に多古多の街をねらう、何者かのわなでした。
目指すは多古多の街の多古西高校。17のエリアをケンカで制圧しながら進み、6人をハメた謎の敵を倒すのが目的です。いつも丁寧語で話す団長・橘さんの「みなさん、多古西にもどりましょう」のひと言から、戦いが始まります。
硬派六人衆
団長の橘薫さんは、女好きでいいかげんなのに、パワー・攻撃力・耐久力・移動力のすべてが団員でいちばん。副団長の桂庵さんは義理と人情の人で、得意技は「桂の左ストレート」。旗手長の左京元さんは一発勝負のギャンブル野郎で、なんとトランプのカード投げで戦います。
元相撲部の村田武士さんは「つっぱり」、元柔道少年の甲賀勝利さんは「背負いパンチ」。そしてただ一人の1年生・胡女浩司くんは、どの能力も最低ですが、レベル25になって竹刀を持つと大技「大団旗投げ」が使えるようになる、育てがいのある団員です。
遊び方とタイマン勝負
エリアの合間には全エリアMAPの画面があり、次の目的地の確認や、団員どうしのアイテム交換、パスワードの確認ができます。マップでは移動力の範囲で団員を1人ずつ動かし、スコップや網でわなをしかけることも。全員が動き終わると敵の番になる、将棋のような交代制です。
タイマン勝負では、パンチ・キック・得意技の攻撃と、それぞれに対応する防御を選びます。おもしろいのは、敵の側からこぶしのマークが近づいてきて、それが団員の顔に届く前にコマンドを選ばないと問答無用で攻撃されること。防御に成功すると次の攻撃のダメージが2倍になるので、守ってから倍返しがコツです。説明書の「応援団にあるまじき行為ですが、入院するよりはマシです」という「にげる」の説明にも思わず笑ってしまいます。
負けたら入院
パワーが0になった団員は、救急車で運ばれて強制入院。負けたエリアと次のエリアはお休みになり、2つ先のエリアで自動的に退院します。6人とも入院すると全滅で、やり直しです。動画では、この入院の回数を1回ずつ数えていきます。
アイテムと街のしかけ
素手より強い竹刀、さらに強い木刀、3回動くとなくなるバイク、落とし穴を掘るスコップ、電柱にしかける網など、ケンカなのにわなまで使えるのがこのゲームらしいところ。左京さんのカードのように、決まった団員しか使えない強力なアイテムもあります。持てるのは1人1つで、武器を持った敵を倒せばその武器を奪えます。
街にはマンホールもあり、中に入るとジャンプでじゃまものをよけるアクション場面に。喫茶店や商店、病院、駅、クラブのパイソンなど入れる建物も多く、アイテムが見つかったり事件が起きたりします。
17エリアの敵とボス
最初の多古島では、桂さんを逆恨みする中学時代の弟分・伊達。三光学館の不良がたむろする伊倉南では、ボクシングの腕を持つ留学生ジョー。暴走族の伊倉北では、村田さんの相撲部時代の親友で今は用心棒の今川。ヤクザが出る多古多東では、教会の土地をねらう浜田土木の柿崎が待ち受けます。
後半の浜崎では米軍基地の不良グループ「パープルエンジェルス」のサンダース、キャラハン、シンプソン、フリードマン、そしてグリーンベレー出身のアンガーが立ちはだかり、多古多西では身長2メートルの空手の達人、暴走族Zの頭・蒲生との勝負に。最後の丸山倉庫では、すべてを陰で動かしていた黒幕との決戦が待っています。
クリアまでの道のり
動画では、倒した島崎が味方になって情報をくれたり、団長が美人を追いかけていってふられて戻ってきたり、胡女くんに浜崎中学の総番・乾くんという舎弟ができたりと、原作らしい人情とギャグたっぷりの展開を追っていきます。
一方で、後半の浜崎と多古多西では敵が一気に強くなり、全滅は3回。最後は団長ひとりでエリアを突破する場面もありました。団長と蒲生がパワーでほぼ互角にぶつかる勝負や、蒲生が助っ人として駆けつける最終決戦は、ぜひ動画で見てほしい名場面です。
エンディングとかくし要素
学校に帰った6人を、学校のみんなが「多古西応援団ばんざい」と出迎えるエンディング。ところが団長だけは…という、最後まで団長らしいオチが待っています。スタッフロールはなく、6人の得意技が流れたあとの「完」の文字で幕を閉じます。
かくし要素として、伊達を桂さん、ジョーを甲賀さん、今川を村田さん、サンダースを胡女くんと、原作どおりの組み合わせで倒すと、16面のピンチに助っ人が来てくれます。さらに、16面で団長が蒲生を倒していると、最終面で蒲生が仲間になります。
入院カウンターの記録
クリアまでの入院は合計23回。いちばん入院したのは甲賀さんの6回で、胡女くんと村田さんが4回、左京さん・桂さん・団長が3回ずつでした。地域別では浜崎が8回、多古多西が12回と、後半の敵の強さがよくわかる結果です。
みんなの感想
ファミコン全ソフトのクリアを目指すまとめサイトでは「原作どおり、橘団長はチート並みの性能」、レビューサイトでも「ふつうに進めると団長のワンマンショーになる」と書かれています。その一方で「最弱の胡女を育てて大団旗投げを見たときは感動した」という声も。カーソルの動きがかたい、戦闘がやや運まかせといった意見もありますが、6人みんなを育てることこそ、このゲームの本当の楽しみ方なのかもしれません。
まとめ
個性ばらばらの硬派六人衆、敵のこぶしと競争するドキドキのタイマン勝負、負けたら入院という独特のルール、そして原作ゆずりの人情たっぷりのストーリー。『名門!多古西応援団 硬派六人衆』は、キャラクターゲームの枠をこえて、じっくり遊びこめる1本でした。
何度入院しても仲間といっしょに立ち上がる、それが硬派。動画では入院23回のクリアまでの道のりを、実際のプレイ画面でたっぷり見られます。あなたの好きな団員は誰でしたか。
▶ プレイ動画は YouTube「ファミっ子プレイ動画 retro gamer」で毎日22時に公開中。チャンネル登録で新作をいち早くチェックできます。
